組織移植について

同種心臓弁・血管の特徴

 

  同種組織弁 人工弁
  (同種大動脈弁) (機械弁)
抗凝固剤内服 不要。
同種組織弁を移植する場合は、ワーファリンの内服は不要で、出産を今後希望される女性や若い運動家の方などに適応できます。
必要。
人工弁を移植することにより、血液が凝固しやすくなってしまうため、ワーファリンの内服が必要です。そのため、出血傾向が見られます。
弁血栓・塞栓 殆ど発生しない 発生する
感染症 抵抗性高い。 抵抗性低い。感染症にかかりやすい。
弁音 正常弁と同じ 機械的な音が聞こえます。
耐久性 特に若年者は成長し心臓も大きくなるため、耐久性に問題がある。 良い。若年者にも対応。
提供 少ない 人工的に製造
保存費用 設備・費用がかかる。
弁の抗原性 抗原性は保存の段階で低下する。
そのため血液型、HLAの適合は行っていない。
その免疫応答や機序は未だ詳細は不明。
その他 *感染性心内膜炎、人工弁感染といった感染性疾患で用いられる。
*弁機能が良好。弁における圧格差がほとんどない。
*患者の突然死が非常に少ない。
*手術に高い技術を要する。
*一般的な弁置換術に用いられる(第一選択)。