先進医療から保険診療へ
先進医療から保険収載へ
2005年7月に、厚生労働省により「先進医療」が創設され、東大病院からも同種心臓弁・血管移植を「凍結保存同種組織を用いた外科治療」として申請し、2005年12月に承認を受けました。東大病院では、2006年1月より、先進医療としての心臓弁・血管移植を施行してまいりましたが、10年間の先進医療の実績が認められ、2016年4月の診療報酬改定において保険収載され、2018年4月より増点されました。
K939-6 凍結保存同種組織加算・・・81,610点
注 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、心臓、大血管、肝臓、胆道又は膵臓の手術に当たって、凍結保存された同種組織である心臓弁又は血管を用いた場合に算定する。
[留意]
(1) 区分番号「K555」、「K555-3」、「K557」、「K557-4」、「K558」、「K560」、「K566」、「K567」、「K570」、「K580」から「K587」まで、「K614」、「K623」、「K642」、「K643」、「K675」の「2」から「5」まで、「K677-2」、「K695」、「K697-5」、「K697-7」、「K702」の「4」、「K703」の「4」及び「K704」に掲げる手術に当たって、凍結保存された同種組織である心臓弁又は血管を用いた場合に限り算定する。
(2) 日本組織移植学会が作成した「ヒト組織を利用する医療行為の安全性確保・保存・使用に関するガイドライン」を遵守した場合に限り算定する。
(3) 組織適合性試験及び同種組織を採取及び保存するために要する全ての費用は、所定点数に含まれ別に算定できない。
(4) 日本組織移植学会が認定した組織バンクにおいて適切に採取、加工及び保存された非生体の同種組織である、生体弁又は血管を使用した場合に限り算定できる。なお、組織移植を行った保険医療機関と組織移植に用いた組織を採取等した保険医療機関とが異なる場合の診療報酬の請求については、組織移植を行った保険医療機関で行うものとし、当該診療報酬の分配は相互の合議に委ねる。